現代社会において、辺り一面を見渡すと誰もが利用しているSNS。
そもそもSNSとは、ソーシャルネットワーキングサービスの略であり、元々はオンライン上で様々なユーザーと交流できる場として提供されていました。
しかし近年では、SNSの特徴を活かした情報収集やビジネスなど、幅広い活用方法が生まれています。個人や企業問わず、SNSを活用する事例も増えてきましたが、その特徴をきちんとおさえておかないとうまく使いこなせません。
そこでこの記事では、SNSの特徴について徹底解説していきます。
SNSの種類別に持つ特徴まで詳しく解説していきますので、これから導入していきたい方は「どのSNSを活用すべきだろうか?」をイメージしつつ、ぜひ参考にしてください。
SNSの特徴は大きく3つ
早速ですが、SNSが持つ大きな特徴を3つ紹介していきます。
- 情報の発信・受信が無料かつ手軽にできる
- 不特定多数のユーザーと交流できる
- 個人・企業問わず大きな可能性が広がる
これらはSNSを活用していくうえで最も重要なポイントですので、しっかりとおさえておきましょう。
特徴1.情報の発信・受信が無料かつ手軽にできる
SNSが持つ最大の特徴は、情報の発信・受信が無料かつ手軽にできること。
SNSにはTwitterやFacebook、Instagramなど様々なサービスがありますが、有料で提供されるものはひとつもありません。基本的に、どのサービスもアカウント作成から利用まで一貫して無料で行えます。
メッセージの送信時に料金が発生するSMS(ショートメッセージ)とは違い、SNSはコスト面でも大きな差別化を図れたのです。
それに加えて、自分の考えや意見をテキスト・動画などを用いて手軽に発信したり、他人の意見をスクロールするだけでチェックできます。
特に現在では「#(ハッシュタグ)」を用いた「タグる」と呼ばれる検索方法が主流になっており、情報収集においても検索エンジンからSNSの活用にシフトしつつあります。
野村総合研究所(NRI)の「生活者年末ネット調査」によると、2021年12月における情報収集目的でのTwitterとInstagramの利用者割合は以下の通りと報告されていました。
- Twitter:56%
- Instagram:48%
出典:野村総合研究所(NRI)「生活者年末ネット調査」
ユーザーの約半数がこれらのSNSを情報収集目的で利用していることは、ハッシュタグが主流となっていると言える要因のひとつでしょう。
特徴2.不特定多数のユーザーと交流できる
そして、SNS上では不特定多数のユーザーと交流ができます。
同じ趣味を持つ者同士で意見を交わしながら趣味を深めたり、異業種の方と積極的に関わることで知見を深めたりと様々な使い方が可能になりました。
特に、芸能人や著名人といった方々とも「いいね!」や投稿への返信などで交流ができるようになり、距離感が縮まったことも大きな特徴と言えます。
SNSによって、コミュニケーションの幅が大きく広がったことは間違いないでしょう。
特徴3.個人・企業問わず大きな可能性が広がる
今やSNSを利用する方は個人に限りません。大手からベンチャーまで、幅広い企業が続々と参入しています。その理由は、SNSには大きな可能性があるから。
例えば、自社サービスをSNS上で公開して、ユーザーの拡散によって幅広い層にリーチできます。また、実際に利用した方のリアルな声を発信してもらえれば、それが口コミとなってブランディング効果にもつながります。
さらに、フォロワー数の多い影響力のある個人、いわゆるインフルエンサーに企業案件として宣伝を依頼する企業も増えました。
このように、個人に限らず企業がSNSをうまく活用することで、ビジネスとして大きな効果を生み出すこともできるのです。
情報の発信方法でみるSNSの5つ種類
SNSと言っても大きく以下5つの種類があり、それぞれが固有の特徴を持っています。
- 文章投稿型SNS
- 写真投稿型SNS
- 動画投稿型SNS
- ライブ配信型SNS
- 音声投稿型SNS
種類別の特徴について順番にみていきましょう。
種類1.文章投稿型SNS
文章投稿型のSNSは、テキストを使って日常にあった出来事や自分の意見を投稿できるツールです。
主なサービスは以下の通りです。
- LINE
これらはそれぞれ文章拡散型、日記投稿型、チャット型に分けられます。
日常的なコミュニケーションでも発信でも最も手軽に投稿できますが、文章がメインであるため意図が正しく伝わらなかったり、ネガティブなワードによって気分を害したりするケースもあるため使い方には注意が必要です。
種類2.写真投稿型SNS
写真投稿型SNSは、写真を軸に投稿・発信ができるツールです。
主なサービスは以下の通り。
InstagramやPinterestは、自分がこれからしたいこと、将来のために検索する点にあります。
例えば「明日東京行くから、都内の美味しいグルメを探しておこう」「夏服がないからかっこいいファッションがないか見てみよう」といったイメージです。
Googleで行うような検索に近く、求められる情報の質も高くなるため、発信内容の質が問われます。
種類3.動画投稿型SNS
動画投稿型SNSは、動画投稿を中心にコメントを通じて交流が図れるツールです。
動画投稿型SNSの主なサービスはこちら。
- YouTube
- ニコニコ動画
- TikTok
動画は、発信者側が最も意図を伝えやすく、受信側は情報を受け取りやすい点が大きな特徴です。
投稿ジャンルも幅広いため、どんな検索をかけてもおそらくヒットするでしょう。
近年では動画を活用した商品PRも増えており、個人・企業問わず続々と参入しているSNSです。
種類4.ライブ配信型SNS
ライブ配信型SNSは、ライバーと呼ばれる配信者とリスナーと呼ばれる視聴者がリアルタイムで交流できるツールです。
- イチナナライブ
- SHOWROOM
- ツイキャス
ライブ配信型の大きな特徴は、ほとんどのサービスで「投げ銭ビジネス」が確立されていること。
応援したい配信者に対して、お好みのギフトを投げることで相手は収益として受け取れます。
近年では10〜20代といった若年層を中心に急激な人気の高まりをみせており、今後さらに多くのビジネスチャンスが生まれると注目されています。
種類5.音声投稿型SNS
音声投稿型SNSは、声を活用して発信・交流ができるツールです。
特に2021年1月に日本へ上陸したclubhouseは、招待制音声チャット型SNSとして大きなブームを巻き起こしました。
TwitterやInstagramとは違い、声で交流するために属人性が高く、まるで出会って話しているかのようにより近い距離感で交流ができる点が大きな特徴です。
また、stand.fmやhimalayaといった音声配信プラットフォームも誕生し、聞き流しタイプのサービスが人気を高めているのも大きな注目ポイントでしょう。
代表的なSNS6選の特徴
続いて、代表的なSNS6つの特徴を紹介していきます。
- YouTube
- TikTok
- LINE
それぞれの特徴を把握して、利用するSNSの判断材料として役立ててください。
1.Twitter
Twitterは、トレンド機能が特徴的なリアルタイムでの情報収集と140文字以内の文章で投稿ができるSNSです。「いまを見つけよう」というキャッチコピーをみたことがある方も多いでしょう。
「#(ハッシュタグ)」を使って「今何が起きているのか?」をいち早くキャッチできるため、最新情報を追いたいときに利用するならTwitter一択です。
また、拡散性に優れたSNSではTwitterの右に出るサービスはありません。この拡散性を活かして、自社サービスの認知度向上と成約率向上を狙った施策を行う企業も増えています。
また「Twitter Q4 2021 IR資料」によると、2021年第4四半期におけるアクティブユーザー数は2億1,700万人と非常に大きな数値を誇ります。世界的に見てもトップクラスの利用者数を誇る点も大きな特徴です。
(出典:Twitter Q4 2021 IR資料)
2.Instagram
Instagramは、写真・動画投稿をメインとしたSNSです。
2017年の「ユーキャン 新語・流行語大賞」で大賞を受賞した「インスタ映え」というフレーズからも伺える通り、魅力的な写真や動画を用いておしゃれな投稿ができる点が大きな特徴。
料理やファッションなど、視覚的な情報でないと伝わりにくいジャンルの発信との相性がとても良いのもポイントでしょう。
また、最近では画像にテキストを入れた情報発信も取り入れられており、見やすさやインパクトを重視した情報発信も増えました。
さらに、Instagramではライブ配信も可能。特にインスタグラマーと呼ばれるInstagramのインフルエンサーが商品のPRなどにライブ配信を利用するケースもあります。
3.Facebook
Facebookは、全世界で29億1,000万人が利用する世界最大の日記投稿型SNSです。
Instagramを買収したことや、2021年10月28日にFacebook社が「Meta社」に社名変更したことでも有名です。
利用者の年齢層が高めのイメージですが、日本国内の20代は33.8%、10代でも19.0%の方が利用しています。なお、30代は約半数となる48.0%の方が利用していました。
(出典:総務省「令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要」)
また、実名でしか登録できない特徴を活かし、企業の人材採用やコミュニケーション、商品PRといったビジネスシーンで利用されるケースもあります。
4.YouTube
YouTubeは、日本の全世代における85.2%の方が利用する動画投稿型SNSです。
(出典:総務省「令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要」)
ユーザー数は多いもののほとんどが「チャンネル登録」をする動画閲覧者であり、いわゆる動画クリエイターと呼ばれる投稿者はそこまで多くありません。
投稿者側は動画公開によって、手順系といったテキストや画像だけでは伝わりにくい情報発信に適しています。
また、YouTubeで検索すると、エンタメからライフハックなど幅広いジャンルの動画から情報収集ができる点も特徴です。近年では「ショート動画」と呼ばれる短めの動画も人気を博しています。
なお、YouTubeは一定の条件を満たすと広告収入による収益化が可能で、動画投稿者は自分の動画が再生されるほどより大きな報酬を得られます。
今ではYouTuberと呼ばれる職業もあり、2021年の「小学生の将来なりたい職業ランキング」でトップ5入りしたことも話題となりました。
5.TikTok
TikTokは、10代の若年層を中心に人気を高めているショート動画投稿型のSNSです。
公式サイトが2021年9月時点で全世界の利用者数10億人突破を発表したことでも話題となり、今最もホットなSNSであると言えるでしょう。
2021年7月からは最大3分間の動画作成が可能ですが、元々は15秒(もしくは60秒)といった短い動画投稿しかできませんでした。それによって、サクサクと閲覧できたことが人気となった要因のひとつと考えます。
ただし、30代以上の利用者率はそれぞれ30代が16.0%、40代が11.7%、50代が7.7%と非常に低い数値となっています。
(出典:総務省「令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要」)
6.LINE
LINEは、日本における全年代の利用率が90.3%を誇る国内発のSNSです。
これまで紹介したSNSは、多くのユーザーと交流できるオープン型のSNSだったのに対し、LINEは「友達追加」したユーザーとのみコミュニケーションが取れるクローズ型のSNSです。よって、プライベートやビジネス問わず、限定的に意見交換したい場合に活用されています。
また、LINEのトークで受け取れる情報は流れにくいという点も大きな特徴のひとつ。
特に企業の活用方法としては、他のSNSでサービスに興味を持ってもらい、そこからLINEに誘導してより深くPRするといったマーケティング手法があります。
まとめ:SNSの特徴を理解して目的に合ったサービスを活用しよう
SNSは、コミュニケーションや交流の場としてだけでなく、ビジネス面でも大きな可能性を秘めています。
「これからSNSに参入するのは遅いのでは?」と考えている個人や企業も多いかもしれませんが、今だからこそ導入すべきです。
この記事で紹介した特徴を理解しつつ、どのSNSを導入すべきなのか目的に合ったサービスを活用しましょう。